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Column
2022.7.4
取材依頼
こんにちは。株式会社なかみ提携ライターの啓意(ヒライ)リナタです。
2022年7月12日(火)〜17日(日)まで、ぽんプラザホールにて、劇団「ナシカ座」による第6回本公演『最後は笑って』が上演されます。
今回わたしは、本番2週間前、熱のこもった練習を見学させていただきました。
目次
ナシカ座は、2018年4月に旗揚げ公演を開催した福岡の人気劇団です。
毎公演チケット完売が早く、今回もチケットが残りわずかな日程が増えています。
劇団に所属しているのは、主宰の内田好政さんと、制作のみなみぶちょーさんのお二人だけ。
↑今公演オーディションのお知らせ
俳優さんの選出は公演毎にオーディションやオファーで行います。キャストを固定しないため、今回のキャストが揃ったお芝居が観られるのは、第6回本公演「最後は笑って」だけなのです。
俳優の方やモデル、お笑い芸人の方など特色は十人十色。しかし、個性あふれるメンバーが一つの作品に全力を挙げて作り上げていく姿こそが、ナシカ座の魅力です。
ナシカ座第6回本公演「最後は笑って」は、お笑い芸人さんの夏から冬の半年間を追いかけた、笑って泣ける物語。
元お笑い芸人であるナシカ座主宰の内田好政さんがつくる、リアルなテンポ感やクセになる笑いが随所に散りばめられています。
【公演スケジュール】
今回は、A・Bの2チーム構成で構成された全8公演を開催します。
脚本・演出 内田好政
制作・プロデュース みなみぶちょー
公演期間 7月12日(火)〜7月17日(日) 全8公演
会場 ぽんプラザホール 福岡県福岡市博多区祇園町8-3
前売 3,000円(一般)
当日 3,500円(一般)
Aキャスト公演 7月12(火)、14日(木)、16日(土)、17日(日)
Bキャスト公演 7月13日(水)、15日(金)、16日(土)、17日(日)
すでに完売している公演回もあるため、興味のある方は、お早めにチケットのお申し込みを!
福岡市中央区にある貸ホール。Bチーム初の「通し稽古」に、お邪魔させていただきました。通し稽古開始30分前。俳優さんが発声練習やセリフ確認をおこなう様子に、わたしも心拍数があがります。
通し稽古前には、俳優陣全員で円陣。
コミュニケーションを密に取り合いながらも、1人で集中したそうな人がいれば、そっとしておいてあげたり…。
周りをよく見てお互いを尊重している姿が印象的。通しリハが開始されるギリギリまで、俳優同士で綿密な確認を繰り返していました。
そして、ついに、通し稽古がスタート!
初の全体通し稽古と思えないほど、堂々とした立ち居振る舞いをみせる俳優さんたち。一心に演じ続けるキャストのみなさんの熱に圧倒されます。
舞台袖で出番を待つ時も、台本を確認しながら真剣な眼差しで演技を見つめていました。
自分の出番が終わり舞台袖に下がった後、台本に色々と書き込む姿が何度も見られ「この公演を絶対に成功させる!」という気持ちが伝わってきました。
お笑い芸人さんの話ということで、随所にコメディー要素が散りばめられています。なんとも言えない絶妙な間やテンポ感がたまりません。
コミカルな演技に、主宰の内田好政さんと制作のみなみぶちょーさんも笑っていました。
笑えるシーンがあれば、胸がキュッとなるようなシーンも。表情豊かにイキイキと動きまわるキャラクターたちは全員、魅力満載です。みんなで、この舞台をつくりあげている情熱が伝わる約90分間でした。
今回お話しを伺ったのは、中野勇助さんと平田向日葵さんのお2人。
平田向日葵さんは、今回、ナシカ座初出演。中野勇助さんは、本公演・番外編公演などを含め、約20回(?)も参加しているナシカ座経験者です。
──今回の舞台は「お笑い芸人さんのお話」ですね。
はい、ナシカ座の脚本・演出の内田が元芸人ということもあって、説得力の強い内容に仕上がっています。
キャストには、実際に芸人として活動している方もいるので、リアリティとテンポの良さがありますよ。
──向日葵さんは初出演ですが、これまでに何度か、ナシカ座さんの公演を観劇していたんですよね?
そうなんです!なので、今回出演の機会に恵まれてうれしく思います。
──毎公演ごとにオーディションが開催されて、キャストが変化するんですね。
そうです。ナシカ座の固定メンバーは、主宰の内田好政と、制作のみなみぶちょーの2人だけなんです。
──みなさん、役者経験が豊富な方がオーディションを受けに来られるんですか?
経験ある役者さんも多いですが、ナシカ座ではじめて演技をする子もたくさんいます。
──え!? 初演技の方がいらっしゃるんですか?
わたしたちBチームだと、ヒロインを演じる「椎窓みかこ」ちゃんと、ヒロインの友人役を演じる「石田くるみ」ちゃんの2人がはじめての子です。
──まさか初演技とは思いませんでした。2人とも出番が多く、印象的な役柄なのに、まったく違和感がなかったことに驚きです!
──ナシカ座の特徴は、どんなところにあると思っていますか?
AチームとBチームで同じ人物を別の俳優が演じているということがあるんですが……演じる俳優によってキャラクターに違いがあるところですかね。
──俳優さんによって、演技のアプローチが変わるんですね。
たとえば、ヒロイン役でいうと、Bチームの「椎窓みかこ」ちゃんは、初舞台ならではの初々しさが感じられます。対して、Aチームの「安武風花」ちゃんは、小さい頃から演劇に携わっているキャリアからくる、安定感や風格が魅力的。
台本は同じだけど、演出は役者のキャラクターに合わせて足されています。だから、同じ人物だとしても、A・Bキャストで違いがあるんです!
──すごい! そんな細やかな部分までこだわっているんですね。A・B公演の両方を観れば、それぞれの違いを楽しめそう。
──舞台本番に向けて残りわずかとなってきましたが、ここまでの練習はどうですか?
私はなかなか自分からコミュニケーションが取れていなかったんですが、周りのメンバーに助けられました。実はわたし、人見知りで……。
いやいや、うそつけ!!!
うそじゃないですよ!笑 この前、Aチーム主演の「上野直人」さんが、キャストに対して『芸人がウケなかったら、芸人みんなの責任だよ。』って声かけをしてくださったんです。
──そういった互いの声かけもあって、向日葵さんの人見知りも克服できている……ってことですかね?笑 日頃の稽古から、皆さんで協力して支え合っているんですね。
はい。たとえば、キャストのなかでお姉さん的立場の森武マイさん(Aチーム)は、舞台の準備や代役が必要なとき誰よりも積極的に助けてくれるんです。BチームのKz (ケーゼット)さんは、常に周りの流れを把握して、みんなをまとめたり、指示をしてくれますし。そして、Aチームの……
──おおおおお。ちょっと、ちょっと待ってください。 そのノートはなんですか?
インタビューに備え、みんなのことをノートに書いてきました。
──ナシカ座愛に溢れている。やっぱりたくさん出ていると、愛情が違いますね。
──ここに注目してほしい!というポイントはありますか?
おもしろいのは、公演毎に「ここにコレ入れたらもっと盛り上がるんじゃないかな?」って演出要素が少しずつ増えていくところです。本番後に演出が増える。
そうなの!?
──おお、向日葵さんは初めてのナシカ座だから、知らない事実なんですね。
「今よりもっと良くしたい」という想いで、改善のために必要な演出はどんどん増やしながら毎公演やっていきます。
──向上心の塊だ。公演スタートから千秋楽の間も、改善は止めないわけですね。
それと「お笑い芸人」がテーマの舞台はあまりないので、とても珍しくて見応えあると思います。
──おふたりそれぞれの、個人的な見どころはありますか?
わたしは関西弁を使う役なんですけど、イントネーションにものすごく苦労しました。なので、関西弁に注目してほしいです。
ぼくは、いままでナシカ座で「ちゃんとした人間」を演じたことがなかったんです。
──……え?ちゃんとした人間じゃない…? 逆にどんな役?
ストーカーとか、死神役とか……。なので、はじめて真人間になったぼくを観に来てください!
──中野さんの真人間デビューに期待しましょう。本日は貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました!
2022年7月12日(火)から開幕する、ナシカ座第6回本公演「最後は笑って」。既に完売している上演回があり、注目度の高さが伝わります。
笑って泣けて、観終わる頃には元気で前向きな気持ちになれる「最後は笑って」を、ぜひ劇場で楽しんでください!
取材・執筆:啓意リナタ(株式会社なかみ提携ライター)
編集・企画:大塚たくま(株式会社なかみ)